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清家農園みかん山通信(61号)平成19年4月号

 4月になりました。今年は桃の開花が遅く桜と一緒になりました。そろそろ、どちらも散り始め新芽がちらほら見え始めています。フリージアが雑草の間から懸命に伸び上がって咲いています。(就職浪人中の誰かさんもフリージアを見習って欲しいなあ)3人の子供達を育てていた頃は家の周りに色々な花を咲かせて花壇もきれいにしていたのに、ここ数年の無様な荒らし様は何とした事かと恥じ入っています。あの頃一体どうやって花を植える時間を捻り出していたのかと不思議に思います。言い訳その1・タレントの由美かおるの様に、いつ迄も20代の体力ではいられない。言い訳その2・草生す屋敷の良い点もあります。ご飯時になると、井戸端の三つ葉芹の酢の物、車庫の前のたらの芽のてんぷら、倉庫裏の筍の煮付けに倉の横の山椒を添えてと直ぐ間に合う事です。懐が寂しくても春は結構おかずに困りません。懐が寂しいと言えば3月には蜜柑売りのトラックに便乗して埼玉まで行ってきました。亡父が兄弟同様にしていた従弟が亡くなり葬儀に出席する為と仏壇を買い求める為でした。今まで働いたお金を子供達の教育費にほとんど使い果たしたにも拘らず煩悩多き私は、「このまま暗くて寒い台所で一生を終えるのは嫌」と昨秋リフォームを決行。茶の間の作り付けの仏壇も取り払って新しくする事にしました。私は商家で育ちましたが、亡母に「家族がこうして暮らしてゆけるのはお客様のお陰なのだから暮らしに必要な物は、可能な限りすべてお客様の家から買うのが道理というもの。少々遠くても、割高でも気にしない事」といつも言い聞かされていました。ですから電気製品や、車などもなるべくみかんのお得意様から買う様にしていました。当然仏壇もお得意様からの購入です。幸いとても自然な感じの理想の仏壇を買い求める事が出来ました。いつもみかんを買ってくださるお店の皆さんともお会いでき、目一杯のサービスもしていただき感謝しています。お葬式、仏壇購入、次男の住む家の掃除、お得意様の格式豊かで広大なお屋敷にびっくり仰天をし、幼稚園の恩師や、いつも数学のノートを借りていた親友や、グループホームの肝っ玉母ちゃんの従妹、在日外国人の為に獅子奮迅しているふた従姉との慌しい会話をして、あたふたと埼玉を発ち、春の雪を頂いた南アルプスの麓、安曇野の友達の家に寄り三十数年前のアルバムを見ながらタンザニアやケニアの若かりし頃の話をし、お土産を山程貰って愛媛に帰って来ました。60歳にしてスッカラカンというのは不安ではありますが旅を終えて、「まあ何と素晴らしい人々に恵まれて生きているのだろう」と豊かな気持ちになりました。自給自足を心掛ければ、この先心豊かに暮らしていけそうです。今回お届けする清美タンゴールとデコポンは一個づつ袋を掛けて完熟させました。他の山はほとんど収穫済みなので、目白、ヒヨドリ、烏の総攻撃。加えて今年は初めて狸が目をつけ「やっぱり完熟はうまい!」とせっせと食べました。「くやしーっ」と叫べど後の祭り。被害は目を覆うばかり、収穫は半減。苗木植えに追われ不覚にも監視が足りませんでした。来年は早めに対策を立てなければなりません。 何はともあれ春です。新しい出会いが待っています。「わくわく」の心を忘れず健康に気を付けて暮らしてゆくことに致しましょう。

たらの芽のてんぷらメーンディッシュかな