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清家農園みかん山通信(45号)平成16年12月号

 「こらーっ」(鳥を追う声)パチパチ(蜜柑を採る鋏の音)、すぐ隣の枝ではヒヨドリやめじろが「人間なんて怖くないもんね」とばかりせっせと蜜柑をついばんでいます。蜜柑山では毎日こうして人間と鳥が攻防戦を繰り広げています。たまにバサバサと隼がめじろを狙って急降下する場面もあります。鳥も人間も生きていかなければなりません。どちらも命と生活が掛かっているので必死です。まるでイラクの蜜柑山版です。他の蜜柑山より収穫が少しでも遅れると鳥の集中攻撃を受けるのでどの農家も朝星夜星の日日です。当園でも鳥の被害は数トンにも及びました。でも皆様ご安心くださいね。皆様にお届けする蜜柑は死守しましたので。ところで皆様、今年も律儀に師走が巡って参りました。皆様の一年間は如何でしたでしょうか?我が家もいろいろありました。6月末っ子樹里の結婚、7月善一、恭子の格安トルコ旅行、8月次男央樹のアリゾナ大再留学、8、9、10月姑の介護、入退院、弱虫恭子の落ち込み、樹里の妊娠、悲喜交々ありました。娘はまだ研修医の身であり、激務の合間をぬっての結婚でした。新婚と言えど夫婦の任地が異なる為、別居週末婚ですが、めでたく妊娠しました。夫、やっ君はやさしく理解も十二分に有りサポートもしてくれているのですが、バリバリのキャリァウーマンとは程遠い甘ったるい女の子に育ててしまった故か娘は妊娠と仕事との両立に今だに悩んでいます。女性が男性に伍して働くのは厳しい事ですね。日本が1986年に国連の女性差別撤廃条       約に世界で「72」番目に(遅すぎる!)批准して18年。男女雇用機会均等法が出来、「事業主は、妊娠中および出産後の女性労働者の健康管理についての措置を取ること」と言う項もありますが実際の職場で何処まで浸透しているか疑問です。大学病院の産婦人科医局ですら妊娠安定期に入ると夜勤を断れない雰囲気なのですから。結婚し、子供を生み育て、仕事も1人前にこなしてきた女性達から「甘いねー」と言われそうですが、その様な強くて頑張れる女性だけでなく、娘の様にごく一般的な女性が、必死で歯を食いしばらなくても自然体で結婚、妊娠、出産、育児と仕事が両立できる人間らしい社会に1日も早くなって欲しいと願います。現実の生活ではみのもんたの人生相談レベルで、長男の嫁として右往左往している私なのですが、精一杯背伸びしての男女平等発言でございました。師走とはぜーんぜん関係ない話ですみませんでした。               
来年こそ世界が平和になりますように。皆様どうぞ良いお年を。 

研修医の涙は真夜に初時雨