清家農園みかん山通信(116号)平成28年11月号
ガーン!今日は立冬です。季節の変わり目は、地球の自転が休みなく続いていることを否応無く知らせてくれます。日々雑事に紛れ、うか々せか々と暮らしていた愚かさを突きつけられた気がして、冒頭の、ガーン!となりました。近所のダム湖は今年、漏水箇所を調べる為、水量が今迄に無く少ないので、鴨の飛来も心なしか少ないようです。はるばる数千キロを渡ってきた鴨には気の毒なことです。代わりに地元の白鷺の数が増えています。地元の鳥を疎んじる訳ではないのですが、困難に満ちた長い旅路を命をかけて飛んで来る鴨にはついつい思い入れが深くなってしまいます。私が鴨だったら、きっとこの上ない迷惑な鴨で、すぐ命を落とすことでしょう。日中があまりにも暑いのでみかんの色付きが遅れていましたが、今朝の、涼しさを通り越した寒さで、一挙に色付くのではと期待しています。例年より3日程遅れてみかん穫りを始めました。3人のみかん穫りさんも来てくれて賑やかなスタートです。パソコン部屋で独りシコシコパソコンを打っていることに耐え切れず、私も、みかん山へ出掛けてみかん穫りをしてきました。海に沈む真っ赤な夕日も観られてやっぱりみかん山は気持ちが良かったです。「これでお前も*みかん取りをした*と皆に言えるな」と善一にからかわれました。数日前に善一が屋敷周りの木々の上部をバッサリと切ってくれました。特に2本のニッキの木が大きくなり過ぎて物干し台や寝室を日陰にしていましたので家の内外が明るくなって良くなりました。「シナモンとニッキの違いはあるのかな」と考えつつ「暇があったら皮を剥いでシナモンとして売ったら大儲なのに」と皮算用をしながら落とした枝(大人の太腿ぐらい)を何本もエンヤコラと片付けました。アフリカから嫁入りしてきたジャカランダの木もバッサリ。見上げると、「なんだか寒いよ」と嘆いているようにも見えます。瓦が割れるのではと心配する程ドッシャーンと屋根の上に実を墜としていた柿の木もバッサリ。貴重な冬の陽の邪魔をしている黄金ヒバの枝も本当はバッサリ落としてもらいたいのですが、これ以上落としたら枯れるからと取り合ってもらえません。50年前、善一がアメリカに発つときに植えた記念樹だそうです。それにしては20年前息子がイギリスに発つときに植えた糸杉は台風で倒れた時にいともあっさり伐採したのに、と可笑しくてなりません。でもお陰で百日紅と山茶花がのびのびと枝を伸ばし、今は山茶花が咲いてくれています。お風呂場の屋根の上を覆っている梅の木もバッサリやってもらわなければと思っていますが、みかん穫りが始まったので実現は難しそう。他に、金柑、ビワ、カリン、さくらんぼ、すもも、杏、夏みかん、ヒマラヤ杉、銀杏、楓、タラなどが実に無秩序に散在しています。風格などというものとは全く無縁の庭。何と言う雑然何と言う混沌!住んでいる人を表しているとしか思えません。ここが素敵な庭になる日が来るのでしょうか。否でしょう。善一はみかん山で働くばかり、恭子は忙しがるばかり、息子も庭には全く関心を持っていません。半年振りのみかん山通信ですのにまるで我が家の周りように支離滅裂になってしまい、序文だけで紙面が尽きました。
◎ 骨粗症は1日4個のみかんで予防出来るそうです(愛媛大学医学部の実験研究)
ほんとのみかん 清家農園
みかん鋏研いで勤労感謝の日