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清家農園みかん山通信(67号)平成20年4月号

 4月、春まっ盛り,鳥は歌い、桃、桜、れんぎょうは満開、花梨は二分咲き、木蓮はつぼみが大きく膨らんでいます。畑の菜っ葉類は菜の花盛り、山は山菜でいっぱい、野山の生命力に圧倒されそうです。ご卒業、ご進学、ご就職の皆様おめでとうございます。ご退職の皆様長い間ごくろうさまでした。ご転職の皆様大変でしょうが頑張ってください。生きているといろいろな事がありますね。嬉しいこと、悲しい事、楽しい事、辛い事、思いが叶う事、叶わない事、報われる事、報われない事、綾なす織物みたいですね。私にもこの春ピッカピカの一年生になる孫と一歳を前にして保育園に入る孫がおります。先日山口県の柳井迄会いに行きました。長男夫婦が孫の保育園卒園式に招待してくれたのです。手付かずの未来を何の疑いもなく信じ、ちょっぴりの不安と希望いっぱいの孫を見ていると、「どうか幸せな人生が送れますように」と願わずにいられません。「まだおっぱいを嬉しそうに飲んでいる子を保育園に預けるのは不憫です。」と言いながらも、今日あたり、きっと涙を拭きながら仕事をしているであろう長男の妻の並ちゃん、切ないことです。私など子供を3年保育に預けるまで、呑気にのほほんと育児と専業主婦をしていたので、乳飲み子を預けて仕事に向かう母親の辛さを知りません。少子化で近所に一緒に遊ぶ子供がいないので、保育園でお友達と遊べる方が子供にとって楽しい場合もあるかもしれませんが、乳飲み子はまだ幼気(いたいけ)で、子供も母親も最初はさぞ辛いことでしょう。並ちゃんをはじめ、立派に働く世のお母さん達を尊敬します。松山に住む娘、樹里も二人目の子が一歳になり次第、保育園に預けて再び産婦人科医として働き始めるつもりらしいので、やはりまだおっぱいを吸っている次女との朝の涙の別れがもうすぐ迫っています。しかし若さや幼さは順応性の高さの証でもあります。並ちゃんも樹里もそして孫達もきっと逞しく乗り越えていってくれることでしょう。少子化解消策としてまだまだ不十分とはいえ、保育施設の充実や母親の労働時間への配慮など僅かずつ改善されつつありますが、社会全体による、父親の育児参加に対する理解と労働形態の改革こそ根本的な少子化対策だと思います。「競争の原理の導入」とすべてが競争で成り立つ社会は、父親の長時間労働で支えられ、結局、弱者に皺寄せがゆき、幼い者、子育て中の母親、障害を持つ者、高齢者、貧しい者、僻地の者が苦しむようになっています。評論家みたいなことを言ってすみませんが、私自身もどう贔屓目に考えても強者とは思えない上に、あどけない孫達の顔を見るにつけこんな理不尽な世の中を作った大人の一人として、怒りと申し訳なさで、何とかしなければと思うのです。片田舎のみかん山の吹けば飛ぶようなおばさんが(重いから飛ばないかも知れないけど)叫んだところでどうなるものでもないとは解ってはいても地団太踏まずにいられません。みんなで地団太踏んだら少しは地響きがするかもしれませんね。                      (ジュースご注文承り中です)

遠足児中の二人は泣いており