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清家農園みかん山通信(156号)令和5年3月号

 こちら愛媛は河津桜が満開となりいよいよ春本番という感じになってきました。2月26日から3月3日迄、カナダ、イエローストーンのオーロラを観にではなく九州の温泉に行ってきました。日本一長い半島愛媛県の佐田岬の先端に近い三崎港迄70km、右に左に青い海と山の稜線上にある風車群を交互に見やりながら車で約1時間余り走り、三崎港からは海の上が国道になっている「国道九四フェリー」で豊後水道(豊予海峡)を横切り、70分で佐賀関港着。佐賀関に立つ大煙突や灯台の灯は天気の良い日には我が家のみかん山からも見えます。佐賀関港から別府の鉄輪温泉迄は海を右手に約50km走り、全行程4時間足らずでホテル到着です。
 旅には貧しくなければ見られないものと豊かでなければ見られないものがあるそうですが前者の旅は結構経験があります。後者の旅はあまり経験がないまま歳を重ねてしまいましたので、見られなかったものが山程あるはずです。今回の旅も旅行と言うには甚だお粗末で、ホテルから殆ど動かず、家から持っていった2ヶ月分の新聞を読んでは温泉に入り、毎日グダグダと時間の無駄遣いをしていただけでした。とは言え、私には時間の無駄遣いがとても嬉しく貴重なものに思えました。
昔からの真面目で正しい湯治客は、宿に備え付けの地獄釜と言う、吹き上がる温泉蒸気で食材を蒸して自炊します。私は、「怠けに来たのに三食の炊事はまっぴらごめん」ともっぱら外食とスーパーの惣菜で済ませていました。家で作った食事と違って出来合いの惣菜や外食は味が濃く、正直な処飽きました。滞在中の食生活と5泊6日の短い日程では湯治と称するには、かなり気が引けます。ちなみに新聞と一緒に詰め込んだ本は全く手付かずでした。「残念!あと1週間あればなぁ」が本音です。
滞在3日目だけは真面目に朝から阿蘇に出掛け、山頂近くのロープウェイ(今は廃止になっている)乗り場まで車で上り白い噴煙を眺めてきました。阿蘇は新婚旅行を初め何度か行きましたが、行き帰りの大草原や草千里は相変わらず雄大で、あたふたセカセカした日常を忘れ気持まで大きくなった気分になりました。
日頃の運動不足を解消しようと運動靴も持って行ったのですが、ほとんど出番はなく、全く以てお恥ずかしい自堕落な旅でございました。
帰宅しましたら沢山のメールとお電話を頂戴していました。次の日を待たずにその晩からいつもの日常が再開し、仕事が出来るのは元気な印と思う事にしました。
6日間ほとんどテレビも見ずニュースからは目を背けていたのでしたが、「邯鄲の夢」から覚めると現実は厳しくウクライナ戦争は未だ泥沼状態、なんと青色申告もまだ提出が済んでおらず、ふるさと納税のせとかの注文処理も途上、「留守番役よ何をしていた」と憤懣遣る方無しですが1週間も遊んできた身ではあからさまに文句も言い難くみかん山通信を書いています。 
     4月はデコポン 清見、ジュースです

取りすがる仕事振り捨て春湯治