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清家農園みかん山通信(134号)令和元年11月号千葉は2度に渡る台風、福島は原発被害の上にさらなる台風被害心身ともに途方に暮れお疲れのことと存じます。 昨年の当地吉田の災害を思い出さずにはいられません。傾斜地は崖崩れ平地は湖状態となり、今思い出してもゾッとします。幸いと言っては申し訳ありませんが我が家はがけ崩れも隣の1M手前で止まり事なきを得ました。しかし麓の被災された家々は殆どの家財道具と農機具、車を失い、命を落とした人も十数人いましたし、数ヶ月に及ぶ泥や瓦礫の片付けが続きました。当時は、片付けや役所に提出の書類の山と夢中で格闘していましたが、一段落して気がつくと心身に不調をきたしていたという人が沢山いました。私は大切な友を手遅れの病気で失いました。他地区ではみかん山も未だに道が寸断されている所もあります。我が家の園地は、せとかの園地が何箇所か崩れましたが、この位は仕方ないかという程度でした。住む家を失くし、未だに仮設住宅で暮らしている方もいます。同じ思いを今年も沢山の人々がしていると思うと本当に身につまされます。 あの日以来、「当たり前に今日と同じ日が明日も来る」とは言えないということが身に沁みるようになりました。これから長い生涯をこの災害列島で生きてゆく子供達の困難を考えるとどんな事でも出来る事から、始めなければと思うばかりです。 なにか一つでも楽しいこと良かった事は無かったかしらと思いを巡らせましたがなかなか見つかりません。理由の一つに最近は何でもすぐ忘れるので、余程のインパクトがないと覚えてないということに気が付きました。あまりにささやかなことで恥ずかしいのですが、最近一つ嬉しいことがありました。「伊予の細道」と名付けられた散歩道で見つけた吾亦紅の花、たった1本でしたが周り中の草が刈られていたのに生き残って健気に咲いていました。近くの植え込みの枯れ枝を茎の側に柵代わりに立てて置きました。「誰もこの花を刈らないでね」の願いを込めて。もう一つ思い出しました。玄関前から車庫までの間の庭が、雨が降るとぬかるんで玄関の中が泥だらけになリます。この夏、幅1M程にコンクリを打ってもらいました。たった5M余りの長さですのに 40数年もどうして我慢してきたのだろうと自分でも不思議でした。お蔭で靴も車も玄関も泥だらけにならずに済むようになりました。でも先日テレビで素敵な踏石を並べていた素敵な家を見てしまいました「あっ失敗した、あんな感じの踏石にすればよかった」と後悔しましたが、どうも値段が高そうな石でしたし家も全く素敵ではないので似合わないと気が付きました。あちこち泥だらけにならないだけでも良い事にしようと諦めました。必死で考えた割にはどうでも良い事きり思い浮かばなくて情けないです。来月のご予約承ります。果試28号(JA名紅マドンナ)も販売します。 ほんとのみかん清家農園 吾亦紅一本励まし励まされ |