清家農園みかん山通信(126号)平成28年3月号
ほんの2週間後程前にはほとんど蕾ばかりだった梅が10日程前にちらほらと咲き始めここ2.3日の暖かさに、あっという間に満開になりました。学習しない私は性懲りもなく毎年2月になるとお尻に火がついた様に慌てふためき狼狽し焦燥感に苛まれた揚句梅の木を見上げます。日毎膨らむ梅の蕾に「頑張ってね、来ない春はないからね」と慰められ、自分を叱咤激励し、最後のひと踏ん張りと青色申告を頑張るのが恒例となってしまいました。夏迄にせめて半年分でも記帳を済ませておけば例年のこの艱難辛苦が少しは軽減されるのに、「判っちゃいるけど止められない」のです。兎にも角にも青色申告がやっと済みました。嬉しくてスキップをしたい気分です。27日には松山へ南こうせつ、加藤登紀子、クリス・ハートのコンサートに行ってきました。農協の年金友の会抽選のペア券が当たったのです。フリースもジャージーも脱ぎ捨て、精一杯おしゃれをして善一と出かけました。(実を言うと帽子とワンピースは娘から借りました。自分で言うのも何ですがみかん山から下りてきたオババには見えない格好でした。)私のお目当ては加藤登紀子。声量も情感もたっぷり、濃密な人生と信条が滲み出た深い味のある素敵な歌を堪能しました。私より4歳も年上ですのに溌剌としていてしかも気さくな人柄。元気を沢山貰いました。私もあっちが痛いこっちが痛いと言うのを控え、年寄り気分を跳ね返して働けることに感謝しておときさんのように楽しみながら働かなくてはと思いました。南こうせつの歌は昔から余りに写実的で貧乏臭くて夫婦共好きではありませんでしたが実を言うと彼がメインのコンサートでした。クリス・ハートはきれいな声で上手に歌ってはいましたが、まだ深みが足りないように感じました。賢い彼は自分でも判っているらしく次のワンマンショーのステージを最後に一時的に休業し作曲やいろいろな勉強をしながら育児に関わるそうです。きっと一回りも二回りも大きくなって素敵な味わいを出す歌手として復帰するのでしょう。という訳でその夜は娘宅に泊まり、次の日は5歳の孫と近所の標高130メートルの垣生山2回目の登頂を果たし命の洗濯をしてきました。家に帰れば仕事の山が待っていましたが、おときさんに負けてはいられないとばかり颯爽と次々仕事を片付けています。と言うのは嘘で、相変わらずモタモタと要領悪いままそれなりにやっています。2.3日中に俳句の同人誌へ載せるエッセーを2つ書き上げなければなりません。明日はオカリナ教室なのに全くオカリナに触っていないという状態なので練習しなければ。何しろ青色が終わる迄は、夜中に目が覚めても数字ばかりが頭に浮かんでいたので俳句やエッセーやオカリナどころではありませんでした。待ちに待った春が来たのですからめげずに少しずつでも前を向いていきましょう。4月はデコポン、清見、ジュースです。
ほんとのみかん清家農園
待ちわびる春という名の希望かな